第10話「帰って来た男」
悠二の鍛錬は、自在法の構築を試みる段階にきた。
幾度かの失敗の後、悠二が封絶に成功した時、シャナとアラストールからの祝い言葉はなかった。二人は封絶を染める銀色の炎から目が離せずにいたからだ。
その日、学園祭まで3週間を切り、悠二のクラスでは出し物の最終決定と、地域の商店街まで繰り出すパレードへの代表者選考が行なわれていた。そして、シャナや一美だけでなく、史菜と悠二もまた出場者として選ばれた。
シャナがその怪しい影に気付いたのは、そんな一日の夕刻だった。悠二の家から彼女を尾行する影に、シャナは容赦ないケリを入れる!
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